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月に囚われた男

ダンカン・ジョーンズ監督にとってのデビュー作、2009年制作のイギリス映画「月に囚われた男」を紹介させていただきます。

この映画は、月を舞台にした未来の物語で、映画の原題も「Moon」と非常にシンプル。

そのシンプルさは映画本編にも表れており、主演であるサム・ロックウェルの一人芝居のような内容でもあるといえると思います。

この映画が制作された国、イギリスは厳しい階級社会の国としても有名です。

労働者階級は追いやられているような状況が続いていたわけですが、その階級制度はこの映画の中でも表現されているような部分があります。

未来が舞台のSF作品でありつつも企業と労働者の対立というのが根本になっていて、元々この作品はSF映画として撮影される予定ではなかったようです。

しかしながら、結果的には宇宙ステーションの静けさや不気味さなどが表現されたことによって、一級のSF映画としても十分観れるレベルになっています。

特撮やセットの造形などもここ最近の映画では珍しく、「2001年宇宙の旅」といった作品を意識しているような点も見受けられます。

SF作品ながら大げさではなく、あくまで全編通して静かに描くことによって、他の作品とは一線を画している映画になったといえるでしょう。

是非ご覧ください。

作品紹介

監督紹介