おすすめ洋画・名作入門! > マーティン・スコセッシ

マーティン・スコセッシ

映画監督、特に脚本も同時に執筆している監督は個人的な思いが登場人物に投影されることも多く、マーティン・スコセッシなどは、そのクセが最も強い人物です。

彼が育ったニューヨークのリトル・イタリーではマフィアが街を牛耳っており、彼自身もそのマフィアを目の当たりにして幼少時代を過ごすことになります。

なので、スコセッシの映画はイタリア系マフィアが映画に登場することも多く、更にそのほとんどが人格に問題を抱えている人間ばかり。

1990年の「グッドフェローズ」ではその部分が最も色濃く表れており、145分に渡ってマフィアを徹底的に描ききっています。

若い頃は非常に熱心に映画を研究しており、本人曰く黒澤明や今村昌平など、日本映画の巨匠から強い影響を受けたとも語っています。

それと同時に、彼は若い頃に結婚を経験し、それ以降結婚と離婚を何度も繰り返しているため、「レイジング・ブル」「カジノ」といった作品で冷め切った夫婦関係を描くことも多いのです。

ローリング・ストーンズの楽曲が使用されることも多く、特に「Gimme Shelter」は彼のキャリアの中で数回に渡って劇中で使われているほど。

自身の生い立ちや生活を登場人物に投影し、そして映画に昇華、それらの作品が後世に残る名作となったことも多いわけですが、ある意味ではマーティン・スコセッシにしかできない離れ業ともいえるでしょう。

作品紹介

監督紹介