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市民ケーン

今回紹介する映画は、1941年制作、オーソン・ウェルズの「市民ケーン」です。

この映画「市民ケーン」でオーソン・ウェルズは監督・脚本・製作・主演をすべて兼任しており、当時25歳だったオーソン・ウェルズの処女作であり、同時に彼を世界的に有名にした作品でもあります。

この映画でオーソン・ウェルズ演じる新聞王チャールズ・フォスター・ケーンにはモデルとなった人物がおり、ウィリアム・ランドルフ・ハーストという実在の新聞王です。

ウェルズは彼の実生活に注目し、「市民ケーン」ではハーストをケーンという人物に置き換え、彼を非常に寂しい人物として描いたことでハースト本人からも目をつけられるようになってしまうのです。

ハーストは「市民ケーン」を侮辱的な作品だと考え、批評家や映画館を買収し、ありとあらゆる手を使って「市民ケーン」をボイコット、結果的に映画は絶賛されアカデミー賞にも多数の部門でノミネートされていましたが、ハーストの圧力によってアカデミー賞での受賞を逃してしまいます。

この事実は、今ではアカデミー賞史上最大の汚点としてみなされていますが、現在アメリカでは映画史上最高の映画と評されるほど、「市民ケーン」はしかるべき評価を受けています。

「市民ケーン」は映画史に残る偉大な作品であり、当時は挑戦的な題材を扱ったことで有名な問題作でもあります。

今観てもまったく色あせない魅力のある映画ですので、是非ご鑑賞ください。

作品紹介

監督紹介